2016年7月28日木曜日

【法務と会計】役員借入金と資本金への振替(増資) 千葉県・行政書士瀬戸川法務事務所

今日は、役員借入金と資本金についてお話しします。

資金上の都合で持って帰れなかった社長や他の取締役の役員報酬や、
一時しのぎのために社長や他の取締役が会社に投入したポケットマネーは、
未払金または役員借入金(会社が役員から借りているお金)として会社の中にプールされていきます。

中小企業においては、結構な役員借入金の残高がある会社が少なくありませんよね。

未払金はある程度たまったら、決算期に役員借入金へ振り替える会社が多いようです。
実際、当事務所のお客様はそうしています。

役員借入金は、社長の経営責任の元にプールされた金額ですので、出資とほぼ同じ位置づけになります。

ですので、例えば銀行から決算書について評価を得る場合は、
単に「短期借入金」や「未払金」や「長期借入金」とせず、
「役員借入金」という科目を作って、そこにプールしておくことをお勧めします。

さて、この役員借入金は、そのまま置いておいて、会社の資金に余裕が出てきたときに社長が持って帰ればいいのですが、
資本政策の観点から、役員借入金の全部または一部を「資本金に振り替える」、いわば「増資」するのもよいです。

そこで、役員借入金として置いておく場合と、役員借入金の一部を資本金に振替えた場合について比較したいと思います。
(番号ごとに、対比したポイントをまとめています。)

【役員借入金として置いておいた場合】

銀行は出資と同じとして評価してくれる。
出資と同じ評価を得られるが、会社の運営的には議決権がない。
出資と同じ評価を得られるが、会社の登記簿謄本には記載されないため、客観的に見て、実質的な出資額はわかりづらい。
資金が余裕になったときは、社長がいつでも持って帰れる(会社が社長に返済できる。)
純資産の合計額には影響しないため、例えば役員借入金を資本金に振替えれば債務超過が解消するのに、振替えないために純資産の合計額の債務超過が解消しないというケースがあり得る。
登記の手続きや費用が不要。
均等割(法人県民税や法人市民税)の金額はそのまま。


【役員借入金の全部または一部を資本金に振替えた場合】

出資と同じ。増資の扱いになる。
増資分の株式が発行されるので、社長の議決権が増え、株主としての地位が強固になる。
会社の登記簿謄本にも増資の金額が記載されるので、客観的に見て、会社の出資規模がきちんと評価される。
資金に余裕が出たときであっても、減資の手続き(減資の公告や登記申請)を踏まなければ払い戻しはできない。
純資産の合計額に影響するため、例えば金額によって債務超過を解消することも可能。
増資の登記の手続きや費用がかかる。
資本金の額によっては(例えば、1000万円未満の会社が1000万円以上の資本金になった場合)、資本金額が次のステージに移行し、均等割の納付額が増えることがある。


もしも、役員借入金をそのまま置いておくパターンと、資本金へ振り替えて増資するパターンでお悩みの場合は、一度ご相談くださいませ。


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行政書士瀬戸川法務事務所
 代表 瀬戸川 加代
(事業再生士補・行政書士)

  〒275-0011
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電話:047-481-8149 FAX:047-481-8249
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