経営という分野に身を置いていると、
「売掛金の回収は早く、買掛金などの支払いはできるだけ遅くするのが良い」
という資金繰りのセオリーをよく耳にします。
理屈としては一理あるのですが、私個人的には、
このセオリーが通用するのは、
比較的大きな企業で、商売上優位な立場をとれる企業だと思っています。
中小企業が信用を得るにあたっては、
仕事の質はもちろん、お金の払いが一番の影響力を持ちます。
どんなに仕事ができても、お金の払いが悪ければ、信用が成り立ちません。
小さな会社が生き残っていくためには、
信用力をつけ、仕事が頼みやすい環境や素地を作ることが重要です。
それが巡り巡って、自社の仕事の質や信頼性、信用力の向上につながります。
私は先ほど「このセオリーは一理ある」と言いました。
否定はしませんが、しかし、
中小企業の現場においては、理屈だけでは通らないことが多々あるのです。
順風満帆の時はいいのです。
でも、ピンチの時はどうでしょうか。
自社がやっていることは、何らかの形で跳ね返ってきます。
ところで、仕事を頼んだからにはそのお金を支払う責任を全うしなければならないのは当たり前です。
その報酬や代金を了解した上で仕事を頼んでいるのですから。
その責任をバックアップするのが資金調達です。
いつでも仕事が頼める状態にしておくこと(運転資金を余裕をもって調達しておくこと)で、
自社の信用力と信頼性が向上していくことでしょう。
という私も、頼んだ仕事は請求書が来てから数日中に払うことにしています。
小さな事務所ですから、長くお付き合いを続けていてだくための信用構築の努力をしなければ、
仕事のしやすさが違ってきますから。
にほんブログ村