スポンサーリンク

2018年8月9日木曜日

【資金繰り】確実に支払えることが実績となり、信用になる。

こんばんは。瀬戸川です。

今日は、事業が危機に陥っているか否かに関わらず、お金に関する信用構築の基本的なルールについてお話しようと思います。

お金に関する信用構築の基本的なルールとは、「きちんと払い続けること」に尽きます。


なぁんだ、そんなことかぁーと思ったかもしれませんが、これはとても大切なルールです。


全く実績のないスタートアップの時や、事業再生の場面において、
また新たに取引を始める場面において、
払える額をきちんと払い続けること」は基本的なルールです。

逆に言うと、「払い続けることができない額を約束しないこと」がルールです。


信頼関係、与信審査の場面においては、どれも
お金を約束した通りに払う人物(もしくは会社)かどうかが評価を左右します。


取引についてはもちろんきっちり耳を揃えて一括払いが原則ですが、
借入金の返済や債務の分納においては、
払える額をきちんと払える人が「約束を守れる人」になります。


払うことができないことが予想ついているのに、
相手に求められたから、意地を張って、などの理由で
大きな金額で分納することを約束してしまい、それが1回目はできても
次に払えなかったら「約束を破る人」に転落し、
信用を失うか、信用を構築することができません。


分納額の増額や一括返済はあとからいくらでもできます。


そういうわけで、分納額は現実的に払える金額で約束することが原則です。
みっともないなどと思わず、「これしか払えないです」という根拠を示すことも大切です。


当事務所が支援している事業再生の途上のお客様の中には、
ウン千万の債務残高に対して1万円ずつ返済しているパターンもあります。

それだって、ちゃんと払っている限り、「約束を守る人」であり、
「約束を破る人」にはなりません。


「約束を破る人」やもしくはその疑いのある人になってしまうと、
サービサーへ移行されるだの、差押えのプレッシャーに合うだのという局面に陥ります。


ちなみに、私が千葉県へ事務所を移転したとき、日本政策金融公庫に設備資金(車の購入費用)と1ヶ月分の運転資金の融資を申し込みましたが、それまで開業していた兵庫県での実績は一切認められませんでした。
それでも、まったくの新規開業者でもないので、新規事業という審査枠にもあてはまりません。
(当時、開業以来の創業融資の残債が少しだけありましたが、返済が一度も遅れたことはありませんでしたが。)

当時の担当者からは
「設備資金はいいとして、運転資金についてはちょっと認められないので、
設備資金をそのままの金額で出しますから、車を見積りよりも安いものを購入して、
その残りを運転資金に回してはどうですか?」
とまで言われました。
あの時ほど悔しい思いをしたことはありませんでした。

そこで、実行された設備資金でしっかり見積り通りの車を買い、
運転資金はなんとか工面して利益を出し、
確実な返済を続け、それから2年後、再度運転資金の申し込みをしました。
すると翌日OKが出ました。

実績を認めるかどうか、信用構築ができるかどうかとはそういうものだと思います。



にほんブログ村 経営ブログへ
にほんブログ村