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2021年7月2日金曜日

補助金いろいろ

今春より、大きく分けて以下の5種の補助金の公募が始まっております。

以下に記載した概要のほか、細かな要件や類型、事業費用の下限・上限があります。

 

<補助金と給付金の違い> 

補助金
一定の経費の使用について、後から一定割合の金額が補助されるもの。
申請しても100%採択されるわけではなく、また補助金は後払いなので、事業計画を実行する(経費を支払う)際には、一旦自社で支払う必要があり、そのための自己資金が用意できることや融資を受けられることが前提となる。


給付金
一定の要件に当てはまれば、経費の支払いに関わらず給付されるもの。申請すれば、要件に当てはまることを証明することができない場合を除き給付される。


<補助金の種類と概要>
※タイトルをクリックすると、各補助金のサイトに飛びます。

種類

概要

事業承継補助金

他社から事業を買い取ったり、経営者の交代をしたりした後に、後継の経営者によって新たな取り組みをした場合に、その事業の買取や取り組みにかかる経費について補助される。

<補助上限額400~800万円 補助率2/3 など>

 

小規模事業者持続化補助金

新たな販路開拓や新たな顧客層の獲得のために行う取り組みについて、その取り組みにかかる経費について補助される。

<補助上限額50~100万円 補助率3/4~2/3 など>

 

IT補助金

一定のソフトウェアを導入して、労働生産性(粗利益÷全従業員の総労働時間)の向上が見込めるという事業計画について、そのソフトウェアの購入とその保守契約などにかかる費用について補助される。労働生産性の伸び率の向上について、1年後の伸び率が3%以上、3年後の伸び率が9%以上を数値目標とした事業計画のみが申請できる。

<補助上限額150~450万円 補助率2/3~1/2 など>

 

事業再構築補助金

コロナ禍によって一定期間の売上が10%以上減少した企業等が新たな事業展開や業態転換や組織再編などに取り組む場合に、そのための設備投資および事業を軌道に乗せるための広告宣伝費などの費用について補助される。新たな取り組みについての売上が3~5年後に全体売上の10%以上を占める割合となり、かつ、営業利益+人件費+減価償却費が年率平均3%以上となる事業計画のみが申請できる。

<補助上限額6,000万円 補助率2/3~1/2 など>

 

ものづくり補助金

新たな製品開発や社内工程の生産性向上のために必要な設備投資にかかる費用について補助される。事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加し、かつ、それを従業員に表明し、さらに営業利益+人件費+減価償却費が年率平均3%以上となる事業計画のみが申請できる。

<補助上限額1,000万円 補助率2/3~1/2 など>

 

2021年5月1日土曜日

事業再構築補助金の第1回の公募が終わりました(5月7日まで延長されたけど)

昨年末から大注目されていた事業再構築補助金の第1回の公募が終わりました。

(厳密には、昨日にシステム障害が起こり、締め切り日は5月7日まで延長されました。)


私も顧問先さんの計画策定支援をさせていただきました。

結構、結構、結構ーーー、大変でした。


電子申請なので、申請自体は紙と闘う必要がないのでシンプルですが、事業計画をいかに分かりやすくそしてその裏付けと実現可能性を15枚以内のペーパーのみで説明できるかが問われました。

そして、社長からヒアリングした内容から叩き台を作っては、そこで発見した見えない裏付けを探してもらい、またそれを反映させて・・・の繰り返し。

もちろん、実現できる体力も必要なので収益計画と資金計画も整合性が取れていることが大切です。


さて、そんな事業再構築補助金の立案者である立石先生のFacebookの投稿をシェアします。

https://www.facebook.com/100002229037678/posts/3929853023765627/?d=n


この投稿の中で、

「嬉しかったのは、申請を終えたのち、多くの方々が、「これほど、自分の商売を考えたことはなかった!この機会が無ければ、決してここまで向き合わず漫然と商売を続けていただろう。」というような意見であった。施策立案者の願いが叶った!と思った。」

という部分が、今回の核心的部分だと思います。


既述の通り、私も計画策定支援をしていて、お客様と何度もこの計画に向き合い、深堀りをして、修正と改善をを繰り返しました。


本当に良い機会になったと思います。


今回ご相談いただいたけど申請できなかった企業も、こういう視点で事業計画の策定をしてみれば、補助金の申請だけじゃなく、真に商売と向き合う良いきっかけになるのではないかと思います。

2021年3月28日日曜日

事業再構築補助金について

 こんにちは。瀬戸川です。


年明け早々に経営者やコンサルタントの間で話題となっていた事業再構築補助金の公募要領が発表されました。


当事務所にもすでに数件のお問い合わせが入っており、この補助金の趣旨や要件についてお知らせしております。


「中小企業は最高6000万円もらえる(中堅企業は最高1億円もらえる)」などと、補助金の金額だけがフィーチャーされがちですが、補助事業とは、この補助金のタイトル通り、取り組む事業内容が「再構築」であること、またその必要性と実現可能性などが審査されます。

現在、経済産業省のこちらのページには以下の資料が発表されています。

①事業再構築指針(事業再構築とは、という定義についての説明書)

②事業再構築補助金の手引き(補助金の申請方法や想定される事業計画の事例などの紹介)

③公募要領(補助金についての概要、申請方法、審査項目などの手引き)

④よくあるご質問(公募要領発表前にまとめられたよくある質問と回答)


事業再構築補助金の申請要件は、以下の通りです。

①中小企業者等であること
 ただし、収益事業を行わないいわゆる非営利型法人は含まれません。

②2020年10月~2021年3月のうち、任意の3ヶ月の合計売上高がコロナ禍以前の同3ヶ月の合計売上高と比較して10%以上減少していること

③事業計画を認定経営革新等支援機関(認定支援機関)と共に策定すること
 補助金額が3000万円を超える案件は認定支援機関及び金融機関と策定していること

④補助事業終了後3~5年で付加価値額(※)または従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上増加する見込みのある事業計画であること
 ※付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費


また、補助金について、基本的な原則を以下にまとめておきます。

①補助金は給付金とは違い、申請して100%給付されるものではない。

 申請して100%給付されるものではなく、審査項目について申請した事業計画が審査され、審査で高得点を得た事業計画のみが採択されます。

②補助金は後払い精算である

 最高6000万円補助されるというのは、あくまでも上限であって、補助事業として採択されたとしても、実際に事業実施して(経費支払いをして)、その支払い内容を報告した後に内容が精査され、補助率に見合った金額が給付されます。
 つまり、一度、自分で立て替え払いをしなければならないので、たとえ6000万円が補助される事業計画が採択されたとしても、その補助率(2/3)を満たす税抜9000万円(税込だとMax9900万円)を調達できなければ事業が実施できず、事業が実施できなければ事業報告ができず、結局6000万円の補助は受けられないということになります。
 そのため、自己資金で実施するのでなければ事前に金融機関と相談して融資の内諾を得ておく必要がありますし、補助金額が3000万円を超える事業計画については必ず金融機関と共に事業計画を策定しなければならないという決まりもあります。

③補助対象経費は決められた費目のみ

 補助金制度というのは、事業再構築補助金のほか、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT補助金などなど、それぞれにそれぞれの目的があります。
 よって、その事業計画に必要な経費はすべて補助対象となるのではなく、それぞれの目的や趣旨に合った使い方をした経費のみを補助するということが公募要領などで決められています。
 また当然ですが、自社は企画だけして、あとは外注するという外注費メインの事業計画も補助対象事業として採択されることはありません。


私としては、補助金申請を強く推す考えはないのですが、ただし、
しっかりした事業計画というものを立てて遂行してモニタリングするという習慣が乏しい中小企業においては、
他社と比べて採択されるかどうかというプレッシャーをかけてしっかり事業計画の策定と向き合うことで、
結果的に自社の取り組みに新たな発見を見つけたり、事業計画の実現可能性が高まるという効果がある
と考えています。

そこでさらに資金的に補助されればラッキーだなという程度です。
つまり、補助金に採択されてもされなくても、根拠のある情報を集めて、しっかりした事業計画を策定し、自社の新たな事業に取り組むための様々なポイントを把握し、取り組んだり改善したりする良い機会になると思います。


事業再構築補助金を申請される場合は、申請要件を確認した上で、これから取り組む新たな事業が、事業再構築の指針と照らし合わせてその指針と合致しているか、公募要領の27ページにある「審査項目」に照らし合わせて勝算があるかどうかを確認して申請されると良いと思います。


あと、よくありがちなご相談ですが、「自社のアイデアを、自社で設備投資をせずに、ほとんど外注で作り上げてしまうもの」は補助対象外ですので、ご注意を。



ちなみに、この事業再構築補助金を申請する要件に「事業計画を認定支援機関と策定すること」とありますが、瀬戸川事務所(認定支援機関登録名:くろこアシスト)は、経済産業省が認定する経営革新等認定支援機関であります。

申請をご検討される方は、当事務所までお問い合わせくださいませ。

※相談料は、初回のみ30分まで無料。30分を超え、1時間まで6600円(税込)
 申請のための事業計画策定支援の当事務所報酬は、申請1回につき110,000円にて承ります。また、採択された場合は成功報酬及び伴走支援報酬(※)として補助金額200万円以下の部分→補助金額の10%、補助金額200万円超の部分→補助金額の5%+消費税相当額を補助金支給後に精算させていただきます。

※認定支援機関は、計画策定〜補助金精算まで伴走支援することが求められております。そのため、採択されてから事業計画の実施について、定期的に確認と助言をさせて頂くことをご承諾いただけるお客様のみ、支援をお引き受け致します。




2015年4月5日日曜日

【事例】小規模事業者持続化補助金の採択のその後

このブログの検索ワードに多い「小規模事業者持続化補助金」。

今年も人気のようですね。

去年、私も採択されました。



で、その後のことをブログに書いていなかったので、ちょっとまとめようと思います。


今年の2月末、採択された補助金の事業の終了がやっと認められて、

やっと「請求書を出してもいいですよ。」というお知らせが事務局から来ました。




補助金にかかる経費は既に去年の8月に支払いが終わっていたのに、

その効果(広告掲載の契約期間)が1月末まであったために、やっと補助金を請求できることになって、

振り込まれたのは3月末です(笑)

私の補助対象の事業計画は20数万円だったので、

補助金として振り込まれたのはたった15万円程度ですけどね。


あ、知らない方のために申し添えると、補助金ってほとんどが後払い精算なんですよ。

まずは自分で立て替えて、実際に支払ったことが確認されたもの(領収証とその中身)について

審査をされて、後から補助されます。

今回、初めて補助金というものに応募して、採択されてみて、

如何に自分のビジネスが制約を受けるかということをむちゃくちゃ実感しました。


途中で「やらなきゃよかった」と思うこともあったし、

だけど、変更や辞退にもそれなりの理由と手続きが必要なのもあって、

少額だから我慢してやり続けましたけどね。


よく、経営の言葉で「P(計画)→D(実行)→C(検討)→A(改善)」ってありますけど、

事業計画系の補助金の前提って、PDまでしかなくて、CAがないんです。

事業計画系の補助金は本当に使いづらいし大変。

たぶん、いやこれからも、私は二度とやらないな。

(ただ、補助金の採択を狙って事業計画をまとめ上げる作業というのは、通常自分がやっている(自分だけがわかればいい)事業計画よりも、根拠を示して人にわかってもらうことを前提とする作業なので、その作業自体にはとても意味があったと思います。)


さて、助成金は別として、補助金ビジネスってあって、

補助金申請を勧めるコンサルタントとかが交付額の何%かをもらうってのがあるんだけど、

実際に補助金を受ける人に、こういうリスクや手間をちゃんとシミュレーションしてあげてるんだろうかとすごく心配になります。


もらう金額を増やすために、事業計画(金額)を大きくすることもあるみたいだけど、

既にお知らせしたように「後払い」ですから、どっかから借りるなりして、実行しなきゃいけないわけです。


つまり、金額が大きければ大きいほど調達しなきゃならない金額が大きいわけで、

補助対象にならない金額も含めると、相当額が手元から出ていくことになります。

補助金のために、資金繰りに苦しむ人もいるとか。


また、事業計画を出してから採択されて交付決定をもらうまでに2ヶ月以上かかりました。

その間に勝手にスタートできないので、2ヶ月の待ち時間って2ヶ月のチャンスロスにもなります。

売上げは実績になるけど、補助金は実績にならないんです。

途中、自分のためにやってるのか、補助金のためにやってるのかわからなくもなりました。

補助金があってもなくてもやる!と決めてかかったことなのに、

「やらなきゃよかった」と途中でちらりとでも思ってしまったということは、

ビジネスの判断を狂わせたのかもしれないとさえ感じました。


何はともあれ、私の補助金事業はこれで終わりです。


設備投資型の補助金は別として、

事業計画系の補助金は、上記のようなデメリットもよくよく踏まえた上で、

できるかぎりリアルなシミュレーションをしてからそれでもいいと決めて申請するのがいいですよ。

2014年4月30日水曜日

【考察】補助金と機会損失

2014年04月08日

先日、とある補助金というものに、瀬戸川事務所として応募してみました。


まず自分が応募してみて、良かったら、お客さんに勧めようと思いまして。





実は、私自身が補助金に応募するのは初めてです。


私は、「アンチ補助金」派。


補助金申請って、大抵は計画段階で大きく膨らみがちです。


事業が大きい方が、もらえる補助金も大きくなるからです。




しかし、補助金(特に新規事業型)というのは、


事業にかかる全額をいったん自分で立て替えて事業を遂行して、


その後に補助金の交付を受けて清算するという流れになっています。




で、この事業を遂行している間に、計画通りに行かず、


資金繰り難に陥るパターンが多いのです。


なので、相談を受けたら答えるけれど、


お客さんにはあえて補助金を勧めたことがありませんでした。




先月、小規模事業者向けの割とコンパクトな補助金(小規模事業持続化補助金)
 
 
が補正予算で出たので、


「使えるかなー。」と、それに応募してみました。
 
 
 
で、無事に採択されたんですが・・・



補助金のネックが、上記の資金繰り云々の他にもうひとつあることを実感しました。



それは、「補助事業として採択されてからのスタートに限る」ということ。


事業計画は完成しているのに、採択されるまで、その計画に手を付けることができません。



補助金を出す「国」が、補助事業を明確に把握するためですが、


これが短期に売上を伸ばせる可能性の高い事業計画の場合は、


スタート時期が遅れることによって、


機会損失(ビジネスチャンスを逃すこと)を生むリスクが高まります。




事業者にとって、売上高を上げることは、それだけの実績を積むのと一緒。


得たお金が売上高でも補助金でも、お金には変わりありませんが、


売上高は実績になれど、補助金は実績にはなりません。




スタート時期が遅れることによって売上を獲得する機会を逃してでも


補助金を得た方がいいかどうかは、


その事業者さんの置かれている状況によって違います。




ただ、一辺倒に「補助金は返さなくていいお金だからいい!」とするのではなく、


自身の状況に本当に必要な補助金の申請かどうか、


それによって機会損失に繋がらないかどうか、


よく検討されることが大切だと思います。